京王杯2歳ステークス 《重賞データブログ》- 競馬 無料予想 -
はじめに
過去10年で検証しても、過去20年で検証しても、前走で上がり上位(1~3位)の末脚を使った馬の成績は、瞬発力特化型に向きやすい東京競馬場ですが、平凡な成績に終わっているケースが多い重賞戦。
ただ、それを分解して検証すると〝末脚の質〟によって秀逸な期待値を誇るデータになったので、そのデータを2つ程、ローテ別傾向でご紹介します。
ローテ別傾向
★中9週以上ローテ&上がり3ハロン1~2位以内の末脚を使った馬
3-3-2-0-1-9/18
勝率16.7% 単勝回収率143%
連対率33.3%
複勝率44.4% 複勝回収率107%
【該当馬】
⑦コラソンビート
前走
ダリア賞(東京芝1400m:OP) 中12週
1着 上がり3ハロン34.0秒(1位)
⑥ゼルトザーム
前走
函館2歳S(函館芝1200m:G3)
1着 上がり3ハロン36.5秒(2位)
★芝1200mで上がり3ハロン34.4秒以下の末脚を使った馬
2-3-0-0-1-9/15
勝率13.3% 単勝回収率158%
連対率33.3%
複勝率33.3% 複勝回収率145%
【該当馬】
⑪アスクワンタイム
前走
小倉2歳S(小倉芝1200m:G3)
1着 上がり3ハロン34.4秒(1位)
個体別傾向
★早生まれの鹿毛(1~2月生まれ)
5-1-2-2-0-8/18
勝率27.8% 単勝回収率512%
連対率33.3%
複勝率44.4% 複勝回収率172%
【該当馬】
④タヤスロンドン 鹿毛
2月22日生まれ
昨年の10番人気1着馬と5番人気3着馬。
一昨年の8番人気1着馬
2年連続で該当した人気薄の好走があります。
頭数が一番多いとされているのが鹿毛で、2010年以降の毛色別でも、
〝早生まれの鹿毛〟が
一番好走率が高い結果に。
調教別傾向
★栗東坂路52秒台以内
3-4-2-1-1-7/18
勝率16.7% 単勝回収率313%
連対率38.9%
複勝率50% 複勝回収率208%
【該当馬】
⑧ミルテンベルク⑨バンドシェル
⑫ジャスパーノワール
★調教ランク判定【W/D】該当馬
3-2-1-0-1-4/11
勝率27.3% 単勝回収率558%
連対率45.5%
複勝率54.5% 複勝回収率264%
【該当馬】
⑦コラソンビート
血統別傾向
Strom Bird系の血を内包する馬の好走が目立つ重賞。
早熟性を高め、他馬に比べ完成度が早いスピードが優位性を担保しているんでしょうか。
ただ、今年もそうですが、該当馬が多いので、下記の血を併せ持つ馬を推奨します。
★Strom CatとUnbridledの血を併せ持つ馬
1-1-1-0-1-5/9
勝率11.1% 単勝回収率566%
連対率22.2%
複勝率33.3% 複勝回収率198%
【該当馬】
⑫ジャスパーノワール
父の父母父Unbridled
(米国型ミスプロ Fappiano系)
母の母母父Strom Cat
(米国型Storm Bird系)
⑩タイガードラゴン
母の母父父Unbridled
(米国型ミスプロ Fappiano系)
母の母母父Strom Cat
(米国型Storm Bird系)
日本競馬への影響力が絶大な2つの血。
《Unbridled》
レベルの高い非主流血統が詰まったUnbridledで、スピードの持続性の底上げは勿論、底力の供給源にもなっている印象の血。
《Strom Cat》
THE・アメリカンって感じの一本気なスピードと早熟性を伝える一方で、母系に入ると〝溜めると斬れる〟といった瞬発力に変換させるタイプも続々と。
雑談的見解
指数2位
⑫ジャスパーノワール
父Frosted
(米国型A.P.Indy系)
母父Medaglia d'Oro
(米国型サドラーズウェルズ系)
母の初仔にあたる本馬
叔父に、
米G3 ハーランズホリディS(ダ1700m)
米G2 チャールズタウンクラシックS(ダ1800m)
勝ち馬のStanfordがいます。
森厩舎預託馬で、お得意の米国スピード馬を持ち込むセンスは尊敬に値すると思っていて、
Frosted(米国型A.P.Indy系) × 米国指向が強いサドラーズウェルズの血の構成は、
今年のスプリンターズSでは僅差4着に好走したジャスパークローネと近似配合と言っても良いかと。
また、エニフS(中京ダ1400m:リステッド)を連覇したジャスパープリンスも、
父Violence(米国型サドラーズウェルズ系)
母父Bernardini(米国型A.P.Indy系)
この構成、特に米国指向が強いサドラーズウェルズ系の種馬を好んでいる印象を森厩舎から感じます。
私的には、Tapit(父の父)×Medaglia d'Oro×Distorted Humorの構成から感じるのは、ジャスパークローネより純粋なスプリント気質は落ちて、1400m~1600m辺りが一番走りやすい舞台かなぁと感じています。
特に左回り。
新馬戦は出遅れ→先行と序盤に無駄なエネルギーロスもあって直線では失速。
2戦目はスタートを決め、非凡なスピードを見せて逃げ切り勝ち、大型馬の叩き良化らしさも発揮してました。
新潟芝1200m未勝利戦×2歳馬という括りで見ると、過去10年で2番目に速い時計をジャスパーノワールは記録しており、
1位のダンシングニードル(1分8秒7)は、現2勝クラスでウダウダしてますが、
3位のリバーラ(1分9秒1)は、次走のファンタジーS(阪神芝1400m:G3)で勝利。
3位同数のサフィロス(1分9秒1)も次走カンナS(中山芝1200m:OP)を連勝し、続く京王杯2歳Sを2着好走。
他にも、この時計付近で走った2歳馬は、後のレースでも走っていて芝1400mへの融通性も見せている馬もいました。
森厩舎なんで、調教は速い時計を叩き出してくるのが平常運転。
その中でも調子の良し悪しは調教ランク判定を使えば一定のレベルで判別出来ると自負していますので、期待しています。