京都2歳ステークス《重賞》
はじめに
2010年~2019年の間の平均出走頭数が9.7頭と微妙な時期に開催される2歳重賞なだけに
基本的には少頭数レースで、過去10年間の最高が12頭立て。
この辺りを考えたら今年は15頭と比較的、出走頭数が揃ったともいえます。
これから記述していく事も含めて、当ブログで取り上げているデータは、あくまでも主張が濃い傾向を取り上げているのであって、
例えば、ローテ傾向で〝関西馬〟と取り上げたからって〝関東馬〟が来ないとか、予想の前段階で切り捨てるって事ではないです。
稀に、先週のマイルチャンピオンシップで〝雑味判定〟にした牝馬のナミュールみたいに、前段階から切り捨てる場合もありますが、あのパターンは人気をしているって事も踏まえ、withkeiba視点から人気とマイナス材料のバランスを考慮してのものでした。
素晴らしいレース内容で勝利しましたが、予想として後悔はしていません。
話を戻して。
あくまでもデータからの傾向で、京都2歳Sが荒れるのか、荒れないのかって判断をするにあたって中々使えそうな材料の傾向が出ていたので紹介しておきます。
2010年~2014年の重賞昇格前の4年間分も含めてます。
《A》
2019年
馬連170円 3連複310円2018年
馬連730円 3連複720円2017年
馬連380円 3連複1180円2016年
馬連670円 3連複2360円2015年
馬連2330円 3連複2000円2014年
馬連3880円 3連複8430円
《B》
2013年
馬連1110円 3連複2220円2012年
馬連2140円 3連複8620円2011年
馬連5170円 3連複23940円2010年
馬連23440円 3連複14820円
表面上の大きな違いといえば、重賞前は荒れる傾向があって、重賞昇格後は、比較的、平穏決着が多いという点。
withkeibaが注目した点は、
《A》の2勝した馬が1頭以上いる年が比較的平穏決着で、
《B》の2勝した馬が不在の年が比較的配当妙味がある決着をしているという点。
重賞格上げ初年度にあたる2014年は少し例外としてみれば更にその傾向が強まるかと思います。
今年は、2勝した馬が不在の年。
メンバー見渡しても飛び抜けた素質の馬も少なく映るので、チョイ荒れが期待出来そうな印象です。
雑味判定
京都2歳Sの〝雑味判定〟は《馬格がない馬》とします。
☆460Kg未満の馬
馬格がない馬は苦戦を強いられているデータとなります。
2番人気2頭、3番人気2頭と上位人気馬も馬券外。
前走時の馬体重を見て、該当しそうなのが。。。
⑩プレリュードシチー
前走馬体重 460Kg
個体別傾向
★栗毛
2-2-4-1-1-8/18
勝率11.1% 単勝回収率378%
連対率22.2%
複勝率44.4% 複勝回収率215%
【該当馬】
⑤シンエンペラー 栗毛
4月30日生まれ
④ダノンデサイル 栗毛
4月6日生まれ
栗毛馬、良い成績ですね。
後に11番人気で京都大賞典を快勝したドレッドノータス
都大路S(京都芝1800m)勝ち馬のダノンメジャー
JC馬で、天皇賞春を2年連続2着や京都大賞典3着の実績も持つシュヴァルグラン
等々も栗毛馬で京都2歳Sで馬券内好走を果たした馬
特に、
京都2歳S×栗毛×遅生まれ(4~5月生まれ)
といった様に特に秀逸な数字に。
ローテ別傾向
★前走 芝1800m以上のレースで3角1番手追走した馬格ある馬
1-3-3-2-0-4/13
勝率7.7% 単勝回収率46%
連対率30.8%
複勝率53.8% 複勝回収率197%
【該当馬】
①オールナット (前走時馬体重518Kg)
前走
新馬戦(京都芝2000m)
1着 3角1番手
⑭カズゴルティス (前走時馬体重512Kg)
前走
新馬戦(阪神芝2000m)
1着 3角1番手
⑨ホウオウプロサンゲ (前走時馬体重484Kg)
前走
アイビーS(東京芝1800m:リステッド)
2着 3角1番手
★前走 京都芝1800m以上で上がり3ハロン1~3位を計測した馬
6-2-7-4-2-11/32
勝率18.8% 単勝回収率283%
連対率25%
複勝率46.9% 複勝回収率141%
【該当馬】
①オールナット
前走
新馬戦(京都芝2000m)
1着 上がり3ハロン34.4秒(3位)
③キープカルム
前走
未勝利戦(京都芝2000m)
1着 上がり3ハロン33.8秒(2位)
⑬サトノシュトラーセ
前走
新馬戦(京都芝2000m)
1着 上がり3ハロン34.9秒(1位)
④ダノンデサイル
前走
未勝利戦(京都芝1800m)
1着 上がり3ハロン35.0秒(2位)
血統傾向
ハーツクライの期待値が高い重賞ですね。
3-1-2-1-0-3/10
勝率30% 単勝回収率258%
連対率40%
複勝率60% 複勝回収率197%
残念ながら今年はハーツクライ産駒の出走はなく、一応、直仔の産駒が2頭出走予定です。
⑥パワーホール
父スワーヴリチャード
⑬サトノシュトラーセ
父ジャスタウェイ
因みに、ハーツクライ直仔産駒(ハーツクライ系と呼びます)のNEW京都競馬場芝2000mの成績が。。。
上位評価が必要かもしれませんね。
★ヴァイスリージェント系の血を保持する馬
3-2-1-2-1-3/12
勝率25% 単勝回収率57%
連対率41.7%
複勝率50% 複勝回収率101%
【該当馬】
①オールナット
母父フレンチデピュティ
(米国型ヴァイスリージェント系)
調教傾向
★調教ランク判定【W/M】該当馬
1-1-3-0-0-1/6
勝率16.7% 単勝回収率25%
連対率33.3%
複勝率83.3% 複勝回収率230%
【該当馬】
④ダノンデサイル⑫ディスペランツァ
⑬サトノシュトラーセ
★坂路53秒台→終い2ハロン加速ラップ×2ハロン24秒台以内
(NEW京都競馬場 芝2000mで抽出:クラス・年齢問わず)
0-3-2-2-0-2/9
連対率33.3%
複勝率55.6% 複勝回収率195%
【該当馬】
⑭カズゴルティス
★栗東CW67秒台
8-8-2-3-3-18/42
勝率19% 単勝回収率72%
連対率38.1%
複勝率42.9% 複勝回収率105%
【該当馬】
④ダノンデサイル⑥パワーホール
⑭カズゴルティス
雑談的見解
①オールナット
父サトノダイヤモンド
(中距離型ディープインパクト系)
母父フレンチデピュティ
(米国型ヴァイスリージェント系)
母は未勝利馬で、ステイゴールドの半妹という良血を評価されて繁殖入り。
2番仔にして、秋華賞とJCのG1を2勝した名牝の半姉ショウナンパンドラを輩出。
サトノダイヤモンドにフレンチデピュティが効いてるというより、母の母父ディクタス×母の母母父ノーザンテーストの主張が強い印象を受けるので、新馬戦の様な時計が掛かる馬場への対応も水準以上。
新馬戦に見られる典型的なスローペースを逃げ、ラストも12.6-12.1-11.0-11.3とレースセンスの高さを感じる内容ではありました。
改修前レベルでは無くなったものの、改修後の京都芝2000mでも内は有利な傾向が続いており、逃げなくても良いタイプが、出たなりでプランを組み立てられるこの①番ゲートは大きなプラス材料だと思っています。
総合時計は地味ながらも、自己ベストを記録、終いも11.9秒と成長の余地は多少かもしれませんが見せてくれていますし、注目データに複数該当したので素直に指数1位評価に。
②シンエンペラー
まぁ、凱旋門賞馬の弟というブランドに傷を付けずに新馬戦を快勝。
強いと思います。
東京芝1800mでは、欧州指向強めのこの馬には向かないって声がありましたが、矢作厩舎の育成力で、スピードの総合力も底上げされており、新馬戦快勝。
距離延びて更にってタイプの配合馬ですし、ハイレベル戦での流れや底力勝負は持ってこいなのでここも通過点かもしれません。
矢作厩舎の悲願、凱旋門賞制覇に向けて、エンジン全開で踏み込む為の一手に成り得る馬だと思います。
④ダノンデサイル
個人的には試験的と言いますか、今回どういった結果を残すのか、一番興味がある馬です。
勿論、上述の注目データに複数該当しているって事を前提に置いた上で、個人的興味を抱いてます。
その興味ってのが血統構成ですね。
エピファネイア産駒の距離延長は説明不要だと思いますが、母のトップデサイルが、単純で表面的な判断をすれば超早熟馬。
2歳時に、格式ある2歳G1戦で2着×2回の実績を持っていて、3歳の不可解に負けた2戦でキッパリ見切りを付けて引退→繁殖入りした経緯を持つ母。
京都芝2000m×エピファネイア産駒って現状では厳しい現状ですが。
NEW京都競馬場の芝2000m、母系に米国色の主張が濃い馬の好走が目立ってるんですよね。
特にダートで存在感を誇っているA.P.Indy系
そこにStorm Cat系の血を併せ持つ馬って事をチョイ足しすれば
数字のお遊び的な血の裏付けっぽいですが。
前走の未勝利勝ちの時計も優秀な部類ですし、色々と楽しみです。